3月10日ずっと一緒
誰かがずっと一緒にいようとしてくれることにものすごい不快感を覚えていた。
それが恐怖ですらあった。
寂しさが、私の中の唯一にして絶対の領域であるように。
それは可能性だ。一人の人に時間を使い続けることはないという。その分浮いた時間は無限に新しい人と繋がるための時間になっていく。そんな風に思う。
だけど、なんとなく漠然と、もういいかなと思った。
私はこの人に私の安心感を預けていいのだ。自然な状態、自然な口調、自然な態度。人に会うたびにその人に対して発露する自然は得難いものだ。
だけど一つ私を据える要素。めちゃめちゃに甘えるし甘やかすようなグダグダな関係でもいいんだろうな。お互いに。もっと奉仕されることを受け入れればよかったんだ。そして私も、したいようにすればよかったのだ。肩の力を抜いて安心すればいいのだ。
たぶん私の恋は終わってしまって、確かに半年前のものは失恋だったんだ。
これから恋をしない覚悟。絶対安全領域を他人にすえる覚悟。
覚悟とも呼べないようなものが、しっくり、すんなり、ジワリ、溶けて、馴染んでしまった。